iPod|世界を変えた発明
iPodが世界を変えた
iPodが登場する前は、音楽を収録した記録メディアを入れ替えて音楽を聴いていました。
音楽を供給する態勢と音楽の聴き方はとても大きな関わりがあり、昔はレコードやCDとして流通する音楽をカセットテープやMDなどに録音し、それを再生機器に入れて聴く(あるいは流通しているメディア自体を再生して聴く)というスタイルでした。
ところが、そんなメディアの流通方法すらも根底から変える商品があるとき登場しました。
iPodの革命
iPodが違っていたのは、音楽配信サービスとセットになっていたことです。
音楽の流通方法を変えただけでなく、音楽の聴き方も変えました。
これは革命的なことで、人々の生活スタイルを変えただけでなく、音楽業界の構造すらも変えていく結果となりました。
初代iPodは2001年に発売され、データの保存にはHDDを使用、容量はわずか5GBでした。
当初はMacにのみ対応していて、Windowsには対応していませんでした。
この時代、MP3技術が話題を集めていて、半導体メモリを使用した製品もありましたが、メモリ価格がまだ高い時代であり、保存容量もかなり少ない製品ばかりでした(32MBから64MBが多かった)
もし64MBの容量があったとしても、1曲のファイルサイズが5MB(CDの音質だと1曲でおよそ50MBの場合)だとすると、持ち運べるのはCD1枚分にも満たない場合すらありました。
この状況で5GBの保存容量があると、およそ1000曲程度収録できることになり、CDならば70枚から80枚ほど収録することができる計算です。
音楽を大量に持ち歩く、というスタイルが浸透し、音楽の聴き方が変化しました。
iPod + 携帯電話 = iPhone
その後、iPodと携帯電話(当時はあっても二つ折りが主流)を一緒にできないか、という発想の下に生まれたのがiPhoneです。
iPhoneなら通信ができますし、アプリを入れ替えることで機能を拡張できる、という利点があります。
音楽配信サービスも組み合わせることで、自分が欲しい音楽をオンラインで購入し、それをiPhoneで聴く、という使い方もできるようになります。
CDなどのメディアはこの流通方法の変化で大打撃を受け、音楽業界のあり方も変わっていくことになりました。
現在のiPod
現在販売されているiPodはiPod touchだけとなっています。
通話ができずデータ通信機能がないiPhoneのようなものです。
音楽だけでなく、動画などのメディア再生機器という位置付けになっており、アプリもインストールできます。
Wi-Fiが無いとデータの送受信ができませんので、主に家の中で使用することが想定されているのかもしれません。
内蔵メモリに大容量の音楽ファイルを転送して音楽を聴く、という使い方もできます(ただし、もし仮に大量の音楽ファイル(10GB、20GBなどまとまった量)をコピーしようとする場合、かなり時間がかかります)
個人的には生産終了してしまったiPod nanoが使いやすかったです(車などに持ち込んで、Bluetoothでカーオーディオ と接続して音楽を聴いたり、ポケットに入れて音楽を聴きながらランニングしたりするような使い方ができて、FMラジオも搭載していた)