スピーカーケーブル|金属素材と音質
スピーカーケーブルで音が変わる?
スピーカーケーブル(スピーカーコード)は、スピーカーとアンプをつないでいるケーブル、コードです。
ケーブルで何が変わるの?というのも確かに疑問点ではあります。
ですが、その原理を考えれば、粗悪なケーブルを使用すると、音質に影響を与えてしまう、ということもまた事実でしょう。
雑音との関係
スピーカーケーブルは、大音量を鳴らす可能性があることから、ケーブルに使われる銅線が大出力に耐えられるだけの太さで作られています。
銅線が細ければ当然、伝達できる電気の量が少ないわけであり、太ければ量が多くなります。
なお、スピーカーケーブルはシールドがされていません。
スピーカーケーブルの場合、線が太いのと扱う信号の電力が大きいので、ほぼ磁界の影響を受けないからです。
微細な信号はノイズに弱い一方、ある程度まで増幅された後の信号であれば、ノイズには強い、そのため、スピーカーケーブルにシールドはありません。
どちらにせよ、良いケーブルを選ばないと、せっかくのオーディオシステムの能力をうまく発揮できない可能性が出てきます。
原理からすれば、ケーブルで情報を伝達している間になんらかの原因で磁界の影響を受けると、当然、伝達している電気信号にも悪影響を与えることになるので、やはり、なるべくノイズは拾わない工夫は必要だと思われます。
電気信号を伝えるということ
スピーカーケーブルは、2本の線でできています。2本ある、ということは、プラスとマイナスの線があるということになり、スピーカーを鳴らすのには一定の電位差が必要になる、ということにもなります。
スピーカーケーブルは、雑音が入らないようにしながら、しかも正確に、スピーカーを鳴らすことができるだけのワット数に耐えられるだけの電気信号を伝えるという役割があります。
ケーブルは金属です。
もし本当の理想をいうのなら、ロスが少ないであろう金、しかも純金を使えるといいのかもしれませんが、実際には値段が高すぎるので無理です。
ケーブルには、銅がよく使われます。
これは、安価であり、加工しやすく、伝送効率も良いためです。
オーディオ用ならば、銅の中でも無酸素銅が良い、とされています。
一般的なケーブル用の銅はタフピッチ銅といい、純度99.90パーセントです。
無酸素胴になると、その純度は99.96パーセント以上になります。
さらに高規格なハイクラス無酸素胴もあり、純度は99.9999パーセント以上になります。
価格的にはハイクラス無酸素胴のケーブルの場合、数万円程度になります。
音質的には、原理的には違いが出ますが、その差異はどの程度なのだろう?というと…
実は、ほとんど変わりないレベルだ、とも言われているようです。
オススメのスピーカーケーブルの条件
ケーブルの材質にはあまり差がないとすると、それまでの常識をひっくり返されたような気分になりますが…
もしそうだとするならば、大事なのは周囲にノイズの原因になるものを近づけない、ということです。
ケーブル自身についていうと、ケーブルの両端の端子の形状の問題(バナナプラグ、RCA端子など)がありますので、結論として、とにかく自分のオーディオシステムに似合う製品を選ぶことに尽きるかと思います。
コードだけならば、このようにケーブルだけで売られている製品を選ぶことも選択肢の一つです。
なお、この製品は30メートルでおよそ3000円です。
このクラスでもケーブルとしては十分だと思われます。